ビルトイン食洗機が壊れた、または新型に買い替えたい――そんなときに気になるのが「自分で交換できるのか」という点です。
結論から言うと、ビルトイン食洗機の交換はDIYでも可能です。ただし、条件があります。給排水工事や電気工事が伴うため、専門知識がないと水漏れや感電のリスクを負うことになります。
この記事では、自分で交換する場合の具体的な手順、必要な工具、リスク、そして業者依頼との費用比較を解説します。作業を始める前に、ぜひ最後まで読んで判断材料にしてください。
ビルトイン食洗機の交換は自己責任が原則
まず大前提として、ビルトイン食洗機の交換は「自己責任」で行うものです。メーカーの保証対象外となるのはもちろん、工事中に事故が起きてもすべて自分の責任になります。
特に注意したいのが給排水工事と電気工事です。どちらも専門知識が必要な領域で、間違えると大きなトラブルに発展します。
たとえば給水ホースの接続ミスによる水漏れは、階下の部屋にまで被害が及ぶ可能性があります。また、電気配線の工事は資格がなければ行えません。これらのリスクを理解したうえで、自分にできるかどうかを判断しましょう。
自分で交換する前に確認すべき3つのポイント
DIYで交換する前に、以下の3つを必ず確認してください。この確認を怠ると、新しい食洗機が設置できない、あるいは危険な作業になる可能性があります。
設置スペースのサイズを確認する
ビルトイン食洗機にはさまざまなサイズがあります。現在の食洗機の幅・奥行き・高さを正確に計測し、新しい機種の設置寸法と照らし合わせてください。
特に注意したいのは、幅が合わないケースです。昔の機種には幅30cmのものもありましたが、現在の主流は45cmまたは60cmです。同じメーカーでもサイズが変わっていることがあるため、必ず実測してください。
所有形態を確認する
持ち家なのか賃貸なのかも重要な判断基準です。賃貸住宅の場合、管理会社や大家さんの許可なく工事を行うことはできません。勝手に交換してトラブルにならないよう、必ず事前に確認を取ってください。
コンロと調理台の高さを確認する
ビルトイン食洗機はキッチンのコンロ横に設置されることが多いです。コンロと調理台の高さが合っていないと、見た目が悪くなるだけでなく、ガス配管との干渉など安全面で問題が生じる可能性があります。
自分で交換する場合の具体的な手順
それでは、実際にDIYで交換する場合の手順を説明します。作業は必ず2名以上で行ってください。食洗機の本体は浅型で約20kg、深型で約25kgあり、1人での取り外し・取り付けは危険です。
準備する工具と部材
DIYで交換するには、以下のような工具や部材を準備します。
- プラスドライバー・マイナスドライバー
- モンキーレンチまたはスパナ
- ペンチ
- 止水栓(既存のものを流用できない場合)
- 給水ホース・排水ホース(長さが足りない場合)
- ホースバンド
- 水平器
新しい食洗機に付属する部材以外に、何が必要かは事前に確認しておきましょう。
1. 給水と電源を止める
作業の前に、必ず給水栓を閉めて水を止めます。併せて、食洗機の電源プラグをコンセントから抜くか、ブレーカーを落として電気を完全に遮断してください。感電防止のため、この手順は絶対に省略しないでください。
2. 古い食洗機を取り外す
古い食洗機の正面パネルを外し、本体を引き出します。給水ホースと排水ホースを外し、電源コードを切り離したら、本体を慎重に取り出します。
このとき、ホースの中に残った水が床にこぼれることがあります。バケツや新聞紙を敷いて、水漏れ対策をしておくと安心です。
3. 設置スペースと配管を確認する
古い本体を取り出したら、設置スペースの状態を確認します。ホースの長さが新しい機種で足りるか、配管の位置は合っているか、ここで改めてチェックしてください。
4. 新しい食洗機を設置する
新しい食洗機を設置スペースに搬入し、台枠を組み立ててから本体をセットします。給水ホースと排水ホースをそれぞれ接続し、電源コードも接続します。
このとき、水平器を使って本体が水平になっているか確認してください。傾いていると、洗浄ムラやドアの開閉不良の原因になります。
5. 試運転と漏れチェック
すべての接続が終わったら、給水栓を開けて水を通し、試運転を行います。このとき、必ず接続部分に水漏れがないか確認してください。試運転中は本体の近くにいて、異常がないかチェックしましょう。
DIYのリスクと注意点
水漏れのリスク
DIYで最も多いトラブルは水漏れです。ホースの接続不良や、古いパッキンの使い回しによるものが大半です。水漏れが発生すると、床材の腐食や階下への被害など、修理に高額な費用がかかることもあります。
電気工事は資格が必要
食洗機の電源工事(コンセントの増設や配線工事)は、電気工事士の資格がなければできません。コンセントが近くにない場合は、必ず専門の業者に依頼してください。無資格で行うと法律違反になる可能性があります。
本体の重さでケガをするリスク
前述のとおり、本体は20kgを超えます。無理な姿勢で持ち上げようとすると、腰を痛める原因になります。必ず2人以上で作業し、無理のない範囲で行いましょう。
サイズミスのリスク
設置スペースと新しい食洗機のサイズが合わないと、最悪の場合、本体が入らず作業がやり直しになります。購入前に実測する習慣を徹底しましょう。
業者に依頼した場合の費用相場
DIYに不安がある場合や、リスクを避けたい場合は、専門業者に依頼するのが確実です。業者依頼の費用相場は以下のとおりです。
- 交換工事のみ:1万円〜4万円程度
- 新規設置工事(配管工事を伴う場合):5万円〜8万円程度
本体価格とは別に工事費がかかる点に注意してください。また、地域や業者によって費用は変動するため、複数社から見積もりを取ることをおすすめします。
なお、本体を自分で購入し、工事だけを依頼する「持ち込み工事」にも対応している業者があります。費用を抑えたい場合は、この方法も検討してみてください。
自分で交換するか業者に頼むか、判断のポイント
| 自分でDIY | 業者依頼 |
|---|---|
| 工事費を節約できる | 安全・確実に施工してもらえる |
| 自己責任・保証なし | 工事保証が付くことが多い |
| 時間と手間がかかる | 短時間で完了する |
| 資格がないと電気工事はできない | 資格者が施工する |
もし「給排水の接続に少しでも不安がある」「電気工事が必要そうだ」と感じたら、無理せず専門業者に頼むのが賢明です。水漏れや感電のリスクを考えれば、工事費は決して高い買い物ではありません。
よくある質問
異なるメーカーの食洗機に交換できますか?
可能です。ただし、サイズと配管位置が合うかどうかが重要です。給水ホースや排水ホースの取り回しが変わることもあるため、事前に図面や実寸を確認しておきましょう。
30cm幅の古い食洗機は交換できますか?
現在、幅30cmのビルトイン食洗機はほとんど製造されていません。同じスペースに新しい機種を設置したい場合は、サイズが合わない可能性が高いです。設置スペースの改造が必要になることもあるため、専門業者に相談するのが確実です。
交換の目安期間はどのくらいですか?
ビルトイン食洗機の寿命はおおむね10年程度とされています。10年を超えると、部品の劣化や故障が増えたり、修理部品が入手できなくなったりするケースもあります。交換を検討するタイミングとして、ひとつの目安にしてください。
ビルトイン食洗機の交換を検討するなら、まずは情報を整理しよう
ビルトイン食洗機の交換は、DIYでも可能ですが、リスクと手間を理解したうえで判断することが大切です。
- 設置スペースのサイズは実測する
- 所有形態を確認する
- 必要な工具・部材を用意する
- 給排水と電気のリスクを理解する
- 不安なときは専門業者に相談する
この記事で紹介したポイントを踏まえて、自分に合った方法を選んでください。
もし業者依頼を検討するなら、複数社の見積もりを比較して、信頼できる会社を選ぶことをおすすめします。安全で快適なキッチン環境を手に入れるために、しっかりと準備を進めましょう。

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