障子の張り替えって、なんとなく難しそうに感じますよね。でも実は、基本の手順とちょっとしたコツさえ押さえれば、初心者でも十分にきれいに仕上げられるんです。
この記事では、のり貼りタイプの障子紙を使った張り替え方法を、準備する道具から貼り終わりまでの流れまで、できるだけ詳しく解説していきます。
「うちの障子、そろそろ張り替えたいな」と思っている方は、ぜひ最後まで読んでみてください。
障子を貼り替える前に知っておきたいこと
障子の張り替えには、大きく分けて「のり貼り」「アイロン貼り」「テープ貼り」の3つの方法があります。この記事では、最も伝統的でポピュラーな「のり貼り」に焦点を当てて解説します。
のり貼りは、でんぷん糊を使って障子紙を桟に貼り付けていく方法です。ちょっと手間はかかりますが、仕上がりの美しさや、次に張り替えるときの剥がしやすさが魅力なんです。
ちなみに、アイロン貼りやテープ貼りは糊を使わない分、手軽にできるのが特徴。でも、のり貼りに比べるとシワになりやすかったり、剥がすときに糊残りしやすいという声もあります。
「せっかくやるなら、きれいに仕上げたい」という方には、のり貼りがおすすめです。
障子貼る前に準備したい道具リスト
張り替え作業を始める前に、必要な道具を全部そろえておきましょう。作業の途中で「あれがない!」となるのを防ぐためにも、事前チェックが大事です。
必須の道具
- 障子紙(のり貼りタイプ)
- 障子のり(専用のでんぷん糊)
- 刷毛(のりを塗る用)
- のり受け(トレー)
- カッター
- カッターマット
- スケール(定規)
- スポンジ
- 霧吹き
あると便利な道具
- 大きめのビニールシート(作業スペースを保護)
- 鉛筆やチャコペン(印付け用)
- 布巾(手や周りを拭く用)
- ドライヤー(巻きグセを伸ばす場合に)
これらの道具のうち、障子紙と障子のりはホームセンターで手軽に購入できます。のりは「障子用」と書かれたものを選んでください。普通のスティック糊や液体糊は使えないので注意しましょう。
障子貼る前にチェック!のり貼りとアイロン貼りの違い
「のり貼り」と「アイロン貼り」、どっちを選べばいいか迷っている方もいるかもしれません。ここで簡単に違いを整理しておきます。
| 比較項目 | のり貼り | アイロン貼り |
|---|---|---|
| 糊の準備 | 必要(水で溶く) | 不要 |
| 仕上がり | きれいに仕上がりやすい | シワになりやすい場合あり |
| 剥がしやすさ | 水で簡単に剥がせる | 糊残りしやすい |
| 手間 | やや手間がかかる | 比較的手軽 |
| 必要な道具 | 刷毛、のり受けなど | アイロン |
※この表はあくまで目安です。商品によって特性は異なります。
「とにかく手早く終わらせたい」という方はアイロン貼りが向いていますが、「仕上がりにこだわりたい」「次回の張り替えも楽にしたい」という方は、のり貼りを選ぶとよいでしょう。
のり貼り障子紙の張り替え手順|下準備編
では、実際の作業手順をステップごとに見ていきましょう。
1. 古い障子紙を剥がす
まずは、今貼ってある古い障子紙を外します。
手順
- 障子を枠から外し、作業しやすい場所に置く
- スポンジに水を含ませ、古い紙の表面をしっかり濡らす
- 数分待って紙が柔らかくなったら、端からゆっくり剥がしていく
ここでのポイントは、水でしっかり濡らすこと。乾いたまま剥がそうとすると、桟に紙が残ってしまい、後で取り除くのが大変になります。
もし紙がなかなか剥がれない場合は、もう一度水を含ませてから挑戦してみてください。根気よくやるのがコツです。
2. 桟をきれいに掃除する
古い紙を剥がしたら、桟に残った糊や紙くずをきれいに取り除きます。
手順
- 濡らした布やスポンジで桟を拭く
- 糊のカスや小さな紙片をしっかり取り除く
- 桟が完全に乾くまで待つ
この工程はめちゃくちゃ大事です。桟に糊やゴミが残っていると、新しい障子紙を貼ったときにシワや浮きの原因になってしまいます。
ここで一つ注意。 桟は「洗わない」ほうがいいと言われています。水でゴシゴシ洗うと桟自体が傷んだり、反ったりする可能性があるからです。あくまで「拭く」程度にとどめましょう。
また、桟を拭いた後は、直射日光の当たらない風通しのいい場所で乾かしてください。急に乾かすと桟が反る原因になります。
のり貼り障子紙の張り替え手順|貼り付け編
桟が完全に乾いたら、いよいよ新しい障子紙を貼っていきます。
3. 障子紙を仮置きする
新しい障子紙を障子の上に仮置きして、サイズや貼り位置を確認します。
手順
- 障子より少し大きめに障子紙をカットする(周囲に余裕を持たせる)
- 障子の上に紙を置き、全体のバランスを見る
- 紙のシワや巻きグセを伸ばしておく(ドライヤーの温風を当てると伸びやすい)
このとき、紙の向きにも注意しましょう。障子紙には表面と裏面がある場合が多いので、商品の説明を確認しておくのが安心です。
4. のりを準備する
障子のりを水で溶いて、適度な濃度に調整します。
のり濃度の目安:重湯(おもゆ)くらいの硬さ
「重湯」とは、お粥の上にたまる透明な汁のこと。のりがダラダラと垂れる感じではなく、刷毛に適度に絡むくらいのゆるさが理想です。
ポイント
- のりは一度に全部溶かさず、少しずつ水を足しながら様子を見る
- ダマにならないように、よく混ぜる
- 濃度が濃すぎると、紙が縮んでシワの原因に。薄すぎると、紙がしっかり貼りつかない
この濃度調整が、仕上がりを左右する大きなポイントです。最初は少し濃いめに作って、水で調整しながら進めるのがおすすめです。
5. 桟にのりを塗る
準備したのりを、刷毛で桟に塗っていきます。
手順
- 刷毛にのりをたっぷり含ませる
- 桟の中央から外側に向かって、ムラなく塗る
- 桟の四隅や継ぎ目も忘れずに
ここでのコツは、のりを「塗る」というより「のせる」イメージでやることです。刷毛でゴシゴシこするのではなく、のりがしっかり乗るように優しく塗ってください。
また、のりは必要な分だけ塗るのがポイント。塗りすぎると紙の外にはみ出てしまうし、足りないと浮きの原因になります。
6. 障子紙を貼る
いよいよ、障子紙を桟に貼り付けていきます。
手順
- まずは一辺(通常は縦の端)を合わせて、仮止めする
- 端から順に、紙を少し引っ張りながら貼っていく
- 手のひらや布巾で上から軽く押さえ、空気を抜くようにして密着させる
この工程で最も重要なのが、「引っ張りすぎず、たるませすぎず」の力加減です。
- 引っ張りすぎると:乾燥したときに紙が縮んで、桟からはがれたり、シワが寄ったりする
- たるませすぎると:仕上がりにたるみができて、見た目が悪くなる
「軽くピンと張った状態」を目指すのが理想です。初心者の方は、特に引っ張りすぎないように注意しましょう。
貼るときは、中央から外側に向かってのりを押し広げるように貼ると、シワや気泡が入りにくくなります。
7. 余分な障子紙をカットする
紙が全体に貼り終わったら、はみ出した余分な部分をカットします。
手順
- カッターを寝かせて、桟の外側に沿ってカットする
- 四隅は斜めに切り落とすと、仕上がりがきれいになる
カッターを使うときのコツは、刃を寝かせ気味にすること。立てて切ると、桟を傷つける可能性があります。
また、一度に全部切ろうとせず、数回に分けて軽くなぞるように切ると、きれいに仕上がります。
障子貼る作業の仕上げと乾燥
8. 霧吹きで仕上げる
貼り終わった障子紙に、全体に霧吹きで水を軽く吹きかけます。
「えっ、せっかく貼ったのに水をかけるの?」と思うかもしれませんが、これにはちゃんと理由があります。
障子紙は貼るときに引っ張られることで、少し張りすぎの状態になっています。そこに霧吹きで水をかけることで紙が適度に収縮し、よりピンと張った状態になるんです。
やり方
- 障子紙全体に、まんべんなく霧吹きをかける
- 水をかけすぎない(ビショビショになるのはNG)
- そのまま自然乾燥させる
このひと手間で、仕上がりの美しさがぐっと変わります。
9. しっかり乾燥させる
最後は、貼り替えた障子をしっかり乾燥させます。
注意点
- 直射日光を避ける(シワや反りの原因に)
- 風通しのいい場所で乾かす
- 完全に乾くまで触らない(半乾きの状態で触ると、紙が伸びたりズレたりする)
乾燥時間は、気温や湿度によって変わりますが、だいたい半日から1日くらいを見ておくと安心です。
障子貼る作業でよくある失敗と対処法
せっかく頑張って貼ったのに、もしシワやたるみができてしまったら…。そんなときの対処法も知っておきましょう。
シワやたるみができた場合の対処法
失敗したなと思っても、あきらめる必要はありません。
対処法
- シワやたるみの部分に、霧吹きで水をかける
- 紙が少し柔らかくなったら、手のひらで優しく伸ばすように押さえる
- そのまま乾燥させる
この方法で、ある程度のシワやたるみは改善できることが多いです。ただし、あまりひどい場合は、最初から貼り直したほうがきれいに仕上がることもあります。
のりがはみ出てしまった場合
のりが紙の外にはみ出てしまった…なんてこともありますよね。
対処法
- 乾く前に、濡らした布巾で優しく拭き取る
- 乾いてしまった場合は、乾いた布で軽くこするとはがれやすい
ただし、のりを拭き取るときに紙をこすりすぎると、表面がボロボロになることも。優しく、そっと扱うのがポイントです。
障子貼る前に知っておきたい紙選びのポイント
障子紙にもいろんな種類があります。貼り方以前に、「どの紙を選べばいいか分からない…」という方もいるかもしれません。
一般的な和紙タイプ
特徴
- 伝統的な風合いが魅力
- 価格が比較的リーズナブル
- 通気性が良い
こんな人に向いている
- 和室の雰囲気を大切にしたい方
- コストを抑えたい方
- DIY初心者で練習したい方
超強プラスチック障子紙(のり貼りタイプ)
最近人気なのが、このプラスチック障子紙です。紙の間にプラスチック層があることで、通常の和紙よりはるかに破れにくいのが特徴です。
特徴
- 丈夫で長持ちする
- 断熱効果が期待できるものもある
- UVカット機能付きのものも
こんな人に向いている
- ペットや小さな子どもがいる家庭
- 頻繁に張り替えたくない方
- 省エネ効果も期待したい方
注意点
- 伝統的な和紙の風合いとは異なる場合がある
- 価格はやや高めの傾向
紙選びで迷ったら、「何を優先したいか」で決めるとよいでしょう。風合い重視なら和紙タイプ、丈夫さ重視ならプラスチックタイプがおすすめです。
障子貼る作業に関するよくある質問
Q. のり貼りとアイロン貼り、どちらが初心者におすすめですか?
結論から言うと、のり貼りがおすすめです。
アイロン貼りは手軽ですが、シワになりやすいという声も多く聞かれます。一方、のり貼りはちょっと手間がかかるものの、コツをつかめばきれいに仕上がりやすいです。
また、次に張り替えるときのことを考えると、のり貼りは水で簡単に剥がせるのが大きなメリット。のり貼りをマスターしておけば、長い目で見てトクをするでしょう。
Q. 障子のりは水でどのくらい溶けばいいですか?
目安は「重湯(おもゆ)」くらいの硬さです。
具体的には、刷毛にのりを含ませたときに、ポタポタと垂れるけど、すぐには落ちない…くらいのゆるさが理想です。
ただ、こればかりは感覚的な部分も大きいので、最初は少し濃いめに作って、水を足しながら調整していくのがおすすめです。
Q. シワやたるみができてしまいました。どうすればいいですか?
慌てる必要はありません。霧吹きで水をかけてから、手で伸ばすように整えてください。
それでも改善しない場合は、その部分だけ貼り直すか、場合によっては全体を貼り直すことも検討しましょう。慣れないうちは、最初から完璧を目指さなくても大丈夫です。
Q. 古い障子紙がなかなか剥がれません。どうすればいいですか?
水でしっかり濡らして、しばらく時間を置くのが効果的です。
紙が水を吸って柔らかくなってから剥がすと、桟に紙が残りにくくなります。それでも剥がれにくい場合は、再度水を含ませてから挑戦してみてください。
まとめ|障子貼るはコツさえ掴めばDIY初心者でもできる
障子の張り替え、いかがだったでしょうか。
最初は「難しそう…」と感じるかもしれませんが、基本の手順はそんなに複雑じゃありません。
今回のポイントをおさらい
- 古い紙は水でしっかり濡らしてから剥がす
- 桟は「拭く」程度に掃除し、完全に乾かす
- のりは「重湯」くらいの濃度が目安
- 紙は「軽く引っ張る」くらいの力加減で貼る
- 貼り終わったら霧吹きで仕上げて、ゆっくり乾燥させる
慣れるまでは、貼り直しが必要になることもあるかもしれません。でも、それはそれで経験です。何度かやっているうちに、コツがつかめてきます。
もし「やっぱり自分でやるのは不安…」という方は、プロに依頼するという選択肢もあります。でも、まずは一度、自分の手でチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
きっと、自分で貼り替えた障子の美しさに、達成感を感じられるはずです。


コメント