「庭に柵がほしいけど、業者に頼むと高いしなあ」
「自分で作れたら理想だけど、不器用だし失敗しそうで怖い」
そう思ってこのページにたどり着いたあなた。大丈夫です。道具を握ったことがない人でも、ちょっとしたコツさえつかめば、庭にぴったりの木製柵は意外と簡単に作れます。
しかも材料費は1メートルあたり3,000円から5,000円程度。業者に頼めば数万円は飛ぶところを、グッと抑えられます。
これから紹介する手順をなぞれば、週末の2日間でおしゃれな木の柵が完成しますよ。
なぜ今、庭の木製柵が人気なのか
最近はホームセンターのDIYコーナーがどんどん充実していて、木材も道具も手に入りやすくなりました。SNSで「#庭DIY」を検索すれば、素人とは思えない仕上がりの作例がずらり。みんな自分の手で理想の庭をつくっているんです。
人気の理由は3つあります。
目隠しになる
道路や隣家からの視線をやわらげて、庭でくつろげるプライベート空間をつくれます。完全にふさがず、板の間に隙間を開ければ風通しも確保。閉鎖的にならず、ちょうどいい抜け感を出せるのが木製柵の魅力です。
花壇や植栽のアクセントになる
木のぬくもりは植物と相性抜群。柵の手前に花を植えるだけで、ぐっと絵になる風景が生まれます。
自分好みのデザインを選べる
市販の既製品にはないサイズや色を実現できるのはDIYの特権です。横幅が中途半端なスペースにも、採寸してぴったり合わせられます。
まずは完成イメージを決めよう|デザイン別に難易度と費用をチェック
なんとなく「木の柵を作りたい」と思っていても、デザインによっていろいろ変わってくるんです。ここでは代表的な3つのスタイルを、難易度と費用感とあわせて紹介します。あなたの庭に合うイメージを探してみてください。
横板フェンス(目隠し重視タイプ)
横方向に板を何段も渡すスタイル。視線をしっかり遮りたい方におすすめです。板と板の間隔を狭くすれば目隠し効果が高まり、あえて隙間を開ければ軽やかな印象に。難易度は初心者向けの★2。材料費は1メートルあたり3,000~5,000円が目安です。
縦格子フェンス(風通し・開放感タイプ)
縦に細い角材を等間隔で並べるスタイル。風が抜けるので、夏場も涼しく快適。完全な目隠しにはなりませんが、視線をぼかす効果は十分あります。縦のラインが生むすっきりした見た目が特徴。これも難易度★2で、材料費は1メートルあたり2,500~4,000円です。
ラティスアレンジ(手軽にすぐ完成タイプ)
ホームセンターで売っている既製のラティスを組み合わせる方法。カットの手間が少なく、工具に自信がない方でも挑戦しやすい。難易度は一番やさしい★1。材料費も1メートルあたり2,000~3,000円とお手頃です。ただし既製品のサイズに合わせる必要があるので、設置場所を選びます。
どのデザインにするか決まったら、必要な材料と道具をそろえていきましょう。
失敗しない材料選び|どの木材を買えばいいの?
ホームセンターの木材売り場に立つと、いろんな種類があって迷いますよね。木製柵におすすめの材料を3つ、それぞれの特徴と一緒に紹介します。
SPF材(ホワイトウッド)
初心者の方に一番おすすめなのがこれ。価格が安く、加工もしやすい柔らかさです。ただし、そのまま外で使うと雨や紫外線ですぐに傷んでしまうので、あとで説明する防腐塗料の塗装が必須。1×4(ワンバイフォー)サイズの6フィート(約182cm)で1本300~500円程度です。
レッドシダー
天然の防腐・防虫成分を含む木材。何もしなくても長持ちし、独特の甘い香りがあります。見た目も赤みがかった高級感のある色合い。そのぶん価格はSPF材の2~3倍と高めですが、「長く使いたい」「メンテナンスの手間を減らしたい」という方にはぴったりです。
人工木(樹脂木材)
木粉と樹脂を混ぜた素材で、サビも腐食もシロアリも心配なし。塗装の必要もありません。ただし材料費は天然木より高く、重量もあるので取り回しにコツがいります。
木材が決まったら、忘れちゃいけないのが塗料です。屋外で使う木には防腐・防虫・防カビ効果のある塗料が必須。多くのDIYユーザーが使っているのがキシラデコールという浸透型の木材保護塗料。木目を活かした仕上がりで、塗り直しもしやすいのが特徴です。色のバリエーションも豊富なので、庭の雰囲気に合わせて選べますよ。
穴掘り不要!賃貸でもできる支柱の立て方
庭に柵を作るとき、一番ハードルが高く感じるのが「柱を立てる」工程ではないでしょうか。地面に穴を掘ってコンクリートで固めるイメージ、ありますよね。
でも実は、穴を掘らなくてもしっかり固定できる方法があるんです。賃貸住宅で庭を傷つけたくない方にもおすすめです。
羽子板付き束石を使う方法
束石(つかいし)という、四角いコンクリートブロックに金属の金具がついた製品があります。これが地面に置くだけで柱を立てられる便利アイテム。1個1,000~2,000円ほどです。
使い方はかんたん。平らな場所に束石を置き、金具に木の柱を差し込んでビスで固定するだけ。重さがあるので、ある程度はそのままで自立します。風で倒れるのが心配なら、束石の上に化粧砂利やレンガを積んで重しにすれば安心です。
撤去するときも、置いてあるだけだから原状回復もラクラク。賃貸派にやさしい工法といえます。
コンクリートで固める方法(持ち家向け)
しっかり固定したいなら、やはり穴を掘って柱を立て、コンクリートを流し込む方法が確実です。深さは30~40cmほど。支柱がぐらつかないので、高さのある柵や風の強い地域にはこちらの方法が向いています。
実践!木製柵の作り方ステップ
ここからはいよいよ組み立てです。横板フェンスを例に、基本的な流れを説明します。図がなくてもイメージできるよう、できるだけ具体的に書いていきますね。
ステップ1:柱を立てる
さきほど紹介した束石かコンクリートで、まずは両端の柱を立てます。ここで一番大事なのが「垂直を出すこと」。水平器を柱にあてて、どの方向から見てもまっすぐになるよう調整します。垂直が出ていないと、あとで板を張るときに全部ずれてしまうので、ここだけはていねいに。
ステップ2:横桟(よこざん)を取り付ける
柱と柱の間に、横方向の桟を渡します。桟は上と下の2本。柱の外側からビスで固定していきます。ここでのコツは「先に下穴をあける」こと。いきなりビスを打ち込むと木材が割れる原因になります。電動ドリルに細いドリルビットをつけて、ビスよりも少し細い穴を先にあけておきましょう。
ステップ3:板を張っていく
横板を下から順番に貼っていきます。1枚目の板の下端が地面につかないように、1~2cm浮かせて取り付けるのが長持ちのコツ。地面からの湿気で腐りやすくなるのを防げます。板と板の間隔を均等にしたいときは、端材をスペーサー代わりに挟みながら作業するときれいに仕上がります。
ステップ4:仕上げ塗装
組み立てが終わったら、防腐塗料を全体にしっかり塗ります。木材を切った断面は特に腐りやすいので、忘れずに念入りに塗ってください。乾燥時間は塗料の説明書を確認しましょう。
あるある失敗とその対策
私も最初はいろいろやらかしました。初めてのDIYでありがちな失敗を先回りして紹介しておきますね。
水平が出なかった
柵の一番上のラインが斜めになっていて、見た目がどうにも残念なことに。これを防ぐには、あらかじめ柱に印をつけておくのが有効です。水盛りチューブ(透明なホースに水を入れた道具)を使うと、離れた場所でも正確に同じ高さを出せます。数百円で買えるので、あると便利ですよ。
ビスで木が割れた
さっきも書きましたが、下穴をあけずに太いビスを打つと高確率で割れます。電動ドリルに慣れていない人は、速度調整できるタイプを選ぶと安心です。
材料が足りなくなった
「なんとなくこのくらいかな」で買うと、たいてい足りません。必要な本数は必ず図面に起こして計算してから、予備を含めて1~2本多めに買っておくのが鉄則です。余ったら別のDIYに使えますし、足りなくて作業が止まるよりずっといい。
ぐらついて安定しない
柱の固定が甘いと、ちょっと押しただけで揺れます。束石を使う場合は特に、重しをしっかり乗せてください。見た目もおしゃれな化粧砂利を袋ごと置けば、風対策とデザイン性の両方をクリアできます。
長く楽しむためのメンテナンス計画
木は生きている素材。ちゃんと手入れすれば何年も美しさを保ってくれます。
1年目
塗装はまだ大丈夫。汚れが気になったら水で流す程度でOKです。木材が落ち着き、色味が少しあせてくる時期でもありますが、それも味わいとして楽しみましょう。
2~3年目
塗り替えの目安です。水をかけて弾かなくなってきたら塗り替えのサイン。古い塗膜を軽くやすりがけしてから、同じ塗料を重ね塗りしてください。塗り替えのタイミングを見極めるポイントは、表面がざらついてきたり、色があせて白っぽく見えるようになったとき。
5年目以降
ビスのゆるみや木材の割れがないか点検を。部分的な交換が必要になることもありますが、DIYで作っていれば「この部分だけ直そう」が自分でできるので安心です。
近隣トラブルを防ぐために知っておきたいこと
作る前の段階で、これだけは確認しておきたいポイントです。
まず境界線。自分の敷地の内側に建てるのはもちろんですが、民法では境界線から50cm以上離すことが推奨されています。必ず守らなければならない絶対ルールではありませんが、隣家の日照や通風への配慮として意識しておきたい数字です。
次に高さ制限。自治体によって建築基準法に基づく高さのルールが異なります。一般的には住宅地で2メートルを超えると確認申請が必要になることも。心配な方は、お住まいの自治体の都市計画課に「庭にDIYで木の柵を作りたいのですが、高さの制限はありますか」と電話で問い合わせれば丁寧に教えてくれます。
そして何より大事なのが事前の挨拶。「ちょっと庭に柵を作ろうと思ってまして」と隣家に一言伝えておくだけで、あとあとのトラブルを防げます。作業当日の音や、できあがったあとの見え方についても、事前に話しておけばお互いに気持ちよく過ごせますよ。
まずはホームセンターに行ってみよう
頭の中でイメージするよりも、実際に材料を見て触ってみると「できそう」という気持ちが湧いてきます。木材売り場にはカットサービスがある店舗も多いので、車に積めない長さでもマイカーで持ち帰れるサイズに切ってもらえます。
道具はレンタルできるホームセンターもありますし、最近は初心者向けのDIYワークショップを開催しているところも。プロに教わりながら作れるので、いきなり一人で挑戦するのが不安な方は活用してみてください。
庭に自分の手で作った木製柵があるって、想像以上にうれしいものです。週末の2日間、ちょっとしたものづくりを楽しんでみませんか。完成した柵を眺めながら飲むコーヒーは、また格別ですよ。

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