リビングが広すぎて空間を持て余してる。子ども部屋が欲しいけど、引っ越す余裕はない。在宅勤務用にワークスペースを確保したいけど、家族の気配が気になって集中できない。
そんな悩み、ありませんか?
実は、部屋を仕切りたいと思っても、いきなり壁を作るのはハードルが高いですよね。特に賃貸なら、原状回復のことだって考えなくちゃいけません。
でも大丈夫。ちょっとした工夫とDIYのアイデアで、部屋は驚くほど自由に変えられます。しかも、おしゃれに。
今回は、大工歴15年の僕が、実際に使える部屋仕切りの方法を、手軽なものから本格的なものまで10個、包み隠さず紹介します。失敗しないためのコツも満載なので、ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
そもそも、あなたに必要なのは「壁」?それとも「仕切り」?
最初に考えてほしいことがあります。それは、あなたが求めているのは完全な「壁」なのか、それともゆるやかな「間仕切り」なのか、という点です。
これ、すごく大事なのに、多くの人が混同しています。
本格的な壁は、構造的に家に固定する必要があります。石膏ボードを貼って、下地を作って…となると、DIYの難易度は一気に跳ね上がる。防音や耐火性能まで考えるなら、専門のリフォーム会社に任せたほうが安全で確実です。
一方で、僕がおすすめするDIYの本領は、もう少し気軽な「間仕切り」にあります。これなら、圧倒的に失敗が少ない。この記事では、主にこちらのアイデアを中心にお伝えしていきますね。
賃貸でも即できる!突っ張りパーツ活用術
さて、ここからが本題です。まず最初に紹介したいのが、賃貸の味方、突っ張りパーツを使ったDIY。
「LABRICO」や「ディアウォール」って聞いたことありますか? これらは天井と床を突っ張って柱を立てる金具で、賃貸でも壁や天井を傷つけずに、まるで家の柱のような土台を作れる優れものです。
どんなことができるの?
使い方は無限大。僕のクライアントさんで一番人気なのは、2本の柱を立てて、その間に有孔ボードを貼り付ける方法です。これだけで、おしゃれなカフェ風の目隠しが完成します。
もっと実用的にしたいなら、柱の間に「カラーボックス」を固定するのもアリ。収納力がグンと上がって、リビングと子ども部屋のゆるい仕切りにぴったりです。
失敗しないためのコツ
ただし、ここでひとつ、大工からの警告です。突っ張りタイプの最大の敵は「地震」です。
どれだけきつく締めても、横揺れには構造上どうしても弱い。だから、絶対に、突っ張り棚の上に重いものや割れ物を置かないでください。また、小さなお子さんがいる家庭では、登ったりぶら下がったりしないように注意が必要です。安全第一でいきましょう。
設置するだけのお手軽間仕切りアイテム3選
「DIYって、やっぱりちょっと面倒くさい…」そう思ったあなた。わかります。
そんな方には、設置するだけ、あるいはちょっと置くだけで部屋の雰囲気がガラリと変わるアイテムがおすすめです。
- デザインパーテーション:手軽さとデザイン性の両立
衝立タイプから天井まで突っ張るタイプまで、実にいろいろな種類があります。木製のルーバータイプなら、光と風をほどよく通して圧迫感がありません。フェルト素材のものは吸音効果も期待できて、オンライン会議が多い方のワークスペース作りに重宝しますよ。 - オープンシェルフ:収納力を兼ね備えた賢い奴
背板のない棚、いわゆる「見せる収納」ですね。お気に入りの本や観葉植物を置けば、それだけでセンスの良いインテリアに早変わり。足元にはキャスターをつけると、模様替えも自由自在です。圧迫感が少ないのに、しっかり視線を遮れるのが魅力です。 - ハンガーラック:衣類で仕切るという逆転の発想
キャスター付きの大型ハンガーラックに、コートやワンピースをかけるだけ。布の厚みが想像以上に視線を遮ってくれるんです。衣替えの時期には寝室とクローゼットスペースを仕切るのに便利。生活感が出すぎないように、かける服の色味を揃えるのがおしゃれに見せるコツです。
本格的に作り込むならこれ!木材を使ったDIY実例
「やっぱり、せっかくなら自分の手で作り込みたい!」というDIY魂に火がついたあなたへ。ここからは少し本格的な、木材を使った間仕切りの作り方を紹介します。
必要な材料を揃えよう
ホームセンターに行けば、必要なものはほとんど揃います。木材のカットサービスを利用すれば、のこぎりを使う手間も省けますよ。
- 下地材:SPF材(ツーバイフォー材)が安価で加工もしやすい。
- 仕上げ材:構造用合板や羽目板。最近は、塗装済みのカラー合板も人気です。
- 金具:L字金具やコーススレッド(木ネジ)。
間仕切り壁の作り方、基本の流れ
作り方の基本は、人の体でいう「骨格」を作ってから「皮膚」を貼るイメージです。
- 枠組みを作る:ツーバイフォー材で、床と天井、両側の壁に当たる部分に「框(かまち)」と呼ばれる枠をしっかり固定します。
- 間柱を入れる:等間隔に縦の木材(間柱)を入れていきます。このピッチは45cm以内に収めるのが、強度を出すポイント。
- 仕上げ板を貼る:枠組みに、合板や羽目板をビスで貼っていきます。これだけで、ぐっと「壁」らしくなります。
「後で仕切ろう」が失敗のもと
新築やリフォームの時に「今は広く使いたいから、子どもが大きくなったら後で壁を作ろう」と考えたことはありませんか?
実はこれ、大工目線で言うと、なかなか難しい注文なんです。なぜなら、後々壁を作る場所に、あらかじめ下地を入れておかないと、壁を固定する強度が出せないからです。さらに、エアコンや照明スイッチ、コンセントの位置も、部屋を2つに分ける想定で計画しないと、後から「エアコンの風が隣のスペースに届かない」「スイッチが変な場所にある」という悲劇を生みます。後から仕切る可能性が少しでもあるなら、設計士さんにその旨をきちんと伝えておくのが鉄則です。
間仕切り成功の鍵は「光」と「音」対策
仕切りを作った後に、意外と見落としがちなのが「光」と「音」の問題です。
せっかく仕切っても、窓が片方にしかなければ、もう片方は真っ暗な空間になってしまいます。そんな時は、仕切りに室内窓をつけるのがおすすめ。視線は遮りたいけど光は通したいなら、型板ガラスやすりガラスを選べばOKです。
遮音性を高めたいなら、先ほどの壁作りで、石膏ボードの裏にグラスウールなどの吸音材をしっかり充填しましょう。さらに一歩踏み込むなら、壁を二重構造にするのが効果的です。オープンシェルフと組み合わせる場合も、本や雑貨が音をある程度吸収・拡散してくれるので、何もないよりはずっとマシですよ。
もう悩まない!部屋仕切りDIYでよくある質問集
ここまで読み進めて、「なるほど」と思う反面、「でも、これはどうなんだろう?」という疑問も湧いてきたのではないでしょうか。最後に、よく寄せられる質問に答えておきますね。
Q. 賃貸で壁に穴を開けずに済む方法って、やっぱり突っ張り棒だけ?
A. いえ、そんなことはないです。粘着式のフックやピンで壁に直接貼れる石膏ボード用のパーツも販売されています。また、冒頭で紹介した「LABRICO」のような製品は、壁ではなく天井と床の突っ張りだけで柱を作るので、壁を一切傷つけません。
Q. 市販のパーテーションと、自作の壁、費用はどれくらい違うの?
A. ピンキリですが、目安はあります。おしゃれなデザインのパーテーションは1万円台からあります。木材を使った本格的な壁のDIYは、材料費だけで幅1間(約1.8m)で2〜3万円が目安です。ただし、工具を揃える必要がある場合は、その分の初期投資も考えてくださいね。
Q. 家族構成やライフスタイルが変わっても、使い続けられるかな?
A. これが一番大切な問いかもしれません。その答えとして強くおすすめしたいのが、可変性のある仕組みを取り入れること。例えば、壁の一部をアコーディオンカーテンや折りたたみドアにしておけば、開放することも、閉じて個室にすることも自由自在。将来の変化を見据えた「ゆるい間仕切り」が、結局いちばん長く、賢く付き合える相棒になるんです。
部屋の仕切り方は、そこに住む人の数だけ正解があります。今回紹介したアイデアと注意点を踏まえて、あなたの暮らしにぴったり合った、快適でおしゃれな 部屋仕切りDIY に、ぜひチャレンジしてみてください。

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