キッチンに立つたび「もうちょっと収納があればなあ」なんて思っていませんか?
既製品のラックを探しても、うちのキッチンには横幅が合わない。かといってリフォームするほど予算も手間もかけられない。そんなジレンマを抱えている人にこそ、棚DIYの扉を開いてほしいんです。
「DIYって難しそう」「工具もないし、不器用だし…」という声が聞こえてきそうですが、ちょっと待ってください。今回ご紹介するのは、初心者でも半日あれば完成する方法ばかり。しかも壁に穴を開けないテクニックもたっぷり詰め込みました。
この記事を読み終わる頃には「これなら私にもできるかも」と思えるアイデアと、実際に作るときに役立つ具体的な手順が手に入りますよ。
まずはここをチェック!あなたにぴったりの棚DIYはどれ?
いきなり作り方を見る前に、まずは自分のキッチン環境に合わせた棚選びが大事です。闇雲に作り始めると「サイズが合わなかった」「賃貸なのに壁に穴を開けちゃった」なんて失敗にもつながりかねません。
ここでは大きく3つのタイプに分けて紹介します。
賃貸派におすすめなのは突っ張り式の棚
最大のメリットは退去時に原状回復できることです。代表的なのがディアウォールという商品で、これは2×4(ツーバイフォー)材を天井と床に突っ張らせて柱にする仕組み。ディアウォールを使えば壁にビス一本打たずに本格的な棚が作れます。地震で倒れる心配も少なく、耐荷重も十分。キッチンのちょっとした隙間に縦の収納スペースを生み出せます。
持ち家派に挑戦してほしいのが棚柱を使った可動棚
壁に直接ビス留めする必要がありますが、その分だけ自由度は格段に上がります。棚柱を取り付ければ、あとはブラケットを引っかける位置を変えるだけで棚の高さを自由に変更可能。収納するもののサイズが変わっても柔軟に対応できるので、長く使える本格派の棚に仕上がります。
超初心者さんはカラーボックスリメイクから
「いきなり木材を切るのはハードルが高い」という人には、カラーボックスのアレンジが断然おすすめです。組み立てるだけで土台が完成しているので、あとはペンキを塗ったりリメイクシートを貼ったりするだけでオリジナルの棚に早変わり。横幅違いで複数個並べれば、キッチンの空きスペースにジャストフィットする収納棚が作れます。
初心者でも失敗しない!道具選びと下準備のコツ
道具がなくて二の足を踏んでいる人も多いはず。でも安心してください、最初から全部揃える必要はまったくありません。
最初に買うべきはこの3点だけ
- 電動ドライバー:手動ドライバーでも頑張れますが、数十カ所のビス留めを考えると電動があったほうが圧倒的に楽です。電動ドライバー 初心者なら3,000円台から手に入ります。
- 水平器:棚が傾くと見た目が悪いだけでなく、物が滑り落ちる原因にも。最近はスマホアプリでも代用できますが、100均のものでも十分使えます。
- メジャー:正確な採寸が成功の鍵。折りたたみ式よりメジャーがおすすめです。
木材のカットはホームセンターにお任せ
「のこぎりを使うのはちょっと…」という人こそ、ホームセンターのカットサービスをフル活用しましょう。コーナンやカインズなど大半の店舗で、1カット数十円から木材を指定サイズに切ってくれます。店員さんに「キッチンに棚を作りたいんです」と伝えれば、適した木材や必要な部材のアドバイスまでしてくれることも。
採寸時の裏ワザ
キッチンの隙間にぴったり収まる棚を作りたいなら、設置場所の「横幅を3カ所」測るクセをつけてください。上・中・下の3点です。壁や床が微妙に歪んでいることは意外と多く、どこか1カ所だけ測って木材をカットすると入らなかったり、逆に隙間ができすぎたりします。3カ所のうち一番狭い数値に合わせてカットするのが鉄則です。
穴開け不要!ディアウォールで作るキッチン隙間収納棚
ここからは実際の作り方をステップごとに見ていきましょう。まずは賃貸でも安心なディアウォールを使った棚から。
完成イメージ
冷蔵庫と壁の間や、カップボード横のデッドスペースに設置する縦長の棚です。スパイスボトルや保存容器、キッチンタオルのストックなどを段ごとに収納できます。
材料リスト(3段棚の場合)
- ディアウォール 2個セット
- 2×4材(長さ:床から天井までの高さマイナス5センチ)2本
- 1×4材(棚板用、横幅は設置したい長さ)3枚
- 棚受け用の木材 6本(1×2材でOK)
- ビス(2.5センチ程度のコーススレッド)
手順
- 床から天井までの高さを測り、マイナス5センチで2×4材をカットしてもらう
- ディアウォールの金具を2×4材の上下にはめ込む
- 設置場所で柱を立て、ジャッキを回してしっかり突っ張らせる
- 棚受け用の小さな木材を柱の内側にビス留め(ここが棚板を支える土台)
- 棚板を上から乗せて完成
ポイント
棚受けの位置を左右でぴったり合わせるのが一番の肝です。これを間違えると棚板が斜めになってしまいます。柱を立てる前に床に寝かせた状態で印をつけ、左右同時に作業するとずれにくいですよ。棚板はビス留めせずにただ乗せるだけでもOK。掃除のときに外せて便利ですし、気分に合わせて配置換えも簡単です。
収納力が段違い!棚柱で作る可動式キッチン棚
ここからは壁にビス留めできる方向けの本格派です。棚柱を使った可動棚は、一度作れば一生ものと言っても過言じゃない使い勝手の良さ。収納物の変化に合わせて棚の高さを変えられるのは、キッチン収納において最大の武器になります。
棚柱選びの重要ポイント
どちらを選ぶかは収納したいもの次第。スパイスや軽い食器中心ならシューノ19、ホットプレートや土鍋など重量級を置くならシューノ32がおすすめです。
施工の手順
- 壁の下地(間柱)を探す。専用の下地探し器があると確実ですが、なければ壁をコンコン叩いて音の変わる場所を探しましょう
- 棚柱を壁に当て、水平器で垂直を確認しながら印をつける
- 下地がある場所にビス留めしていく。下地がない部分には必ず石膏ボード用アンカーを使用する
- 棚受けブラケットを好みの高さに差し込む
- 棚板を乗せて完成
絶対に守ってほしい安全の話
ここが一番大事なところです。壁の耐荷重は意外と低く、石膏ボード1枚あたり約10キロが目安。ブラケット1つあたりの耐荷重が8キロでも、それを2つ使って16キロ載せたら壁自体が耐えられずに抜け落ちる危険があります。ブラケットは必ず複数の下地にまたがるように設置して、重いものは下段に配置しましょう。
100均&カラボでできる!プチプラおしゃれ棚アレンジ
「工具がない」「今すぐ試したい」という衝動に駆られたあなたへ。100円ショップとカラーボックスを組み合わせれば、作業時間30分でキッチンの表情がガラリと変わります。
カラーボックスを二段重ねてカウンター風に
カラーボックス 2段を横に倒して使うだけで、ちょっとした家電置き場兼収納棚になります。ここに突っ張り棒を渡してキッチンペーパーを吊るしたり、S字フックで調理器具を引っかけたりすれば機能性もバッチリ。味気ない見た目はリメイクシートやブライワックスで一気におしゃれに。ブライワックスは初心者でもムラなく塗れて、木材にヴィンテージ感を与えてくれます。
100均アイテムで叶える隙間収納
ダイソーやセリアの突っ張り棒を2本渡すだけで、シンク下の扉裏にちょっとした棚が完成します。ゴミ袋やラップ類など、ごちゃつきがちな小物の定位置を作るのに最適です。耐荷重はあまりないので、重い調味料ボトルなどは避けてくださいね。
すのこを壁に立てかけるだけの簡易ラック
すのこを折りたたんで壁に立てかけ、そこにS字フックを引っかければ調理器具の吊り下げ収納に早変わり。これも壁に穴を開けないので賃貸でも安心。使わなくなったら畳んで別の部屋に移動できる手軽さも魅力です。
知っておくと安心!棚DIYでありがちな失敗とその対策
プロの現場でも失敗はつきものです。ましてや初めてならなおさら。ここではよくある失敗パターンを先回りして紹介するので、同じ轍を踏まないようにチェックしていきましょう。
失敗1:棚板の奥行きを考えずに作って動線が狭くなった
キッチンの通路幅は最低でも80センチは確保したいところ。通路に面して棚を作るなら、奥行きは25〜30センチまでに抑えるのが無難です。食器棚の標準奥行きが約40センチなので、それより一回り小さいくらいが使いやすい目安になります。
失敗2:地震対策を忘れて食器が飛び出した
キッチンは割れ物や重量物が多い場所です。棚板の手前に薄い木材で作った「滑り止めの縁」を貼り付けるだけで、軽い揺れなら食器の落下を防げます。突っ張り式の棚は上部をL字金具で壁に固定すればさらに安心度が上がります。
失敗3:最初から完璧を求めすぎて着手できなかった
これが一番もったいない失敗です。最初は仮置きのつもりでカラーボックスから始めてみる。使い勝手を確認してから本格的な棚にステップアップする。そんな段階的なアプローチのほうが、結果的に理想のキッチンに近づく近道だったりします。DIYは育てていくもの、くらいの気楽さがちょうどいいんです。
さあ、あなただけの棚DIYでキッチンをもっと快適に
ここまで読んで「意外とできそうかも」と感じてもらえたなら、もうDIYの入り口には立っています。
最初に悩むべきは、あなたが賃貸か持ち家か。それさえ決まれば、ディアウォールか棚柱かカラーボックスか、自ずと道は見えてきます。
いきなり完璧を目指す必要はありません。まずはディアウォールで小さな隙間棚を作ってみる。それだけでもキッチンの使い勝手は驚くほど変わります。コンロまわりにスパイスラックができれば調理中の導線がスムーズになり、シンク下にちょっとした棚を足せば掃除道具が取り出しやすくなる。小さな変化の積み重ねが、毎日の料理時間を快適に変えていくんです。
週末の半日、ホームセンターに足を運んでみませんか?きっと思い描く以上に楽しくて、あっという間に時間が過ぎるはずです。そして完成した棚に愛着が湧いて、キッチンに立つたびにちょっと誇らしい気持ちになれる。そんな小さな幸せを、あなたにもぜひ味わってほしいと思います。

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