「あれ、マキタ ペンインパクト 新型って結局何が変わったの?」
そう思って、この記事を開いてくれたんじゃないだろうか。大丈夫、その疑問は僕もまったく同じだった。ペン型インパクトドライバーという、DIYユーザーからプロの電気工事士までを虜にする異色のツール。そのマキタ製「新型」が2026年2月に登場したと聞けば、気にならないほうがおかしい。でも情報を追いかけてみると、「え、10年ぶりの後継機なのにマイナーチェンジ?」なんて声もチラホラ聞こえてくる。
今日はそのあたりを、実際の使用感やスペック、買いどきまで含めて正直ベースで話していこうと思う。読み終わる頃には、自分にとって「買うべきペンインパクト」がはっきりしているはずだ。
そもそも「マキタ新型ペンインパクト」ってどれ?TD023Dの正体
まず大前提として、2026年春時点で「マキタ ペンインパクト 新型」と言ったら、これはもうTD023Dのことを指す。2015年頃に登場し、10年近くも現場を支え続けた名機TD022Dの正統後継機だ。
「え、じゃあどこが新型なの?」という顔をしている人もいるかもしれない。最大トルクは旧型と同じ25N·m。無負荷回転数も0~2,450min⁻¹で据え置き。スペックシートを並べて比較しただけだと「これ、ほぼ同じじゃん」となるのは当然だ。
ただ、マキタはあえて中身よりも「使い勝手」に手を入れてきた。今回はそれがあちこちで効いている。
新型TD023Dと旧型TD022D、ここが変わった!
1. ビットの脱着が「ワンタッチ」になった快感
現場で一番ストレスになるのって、実は「ビットの付け外し」だ。旧型のTD022Dは、スリーブを手前にグッと引きながらビットを差し込む必要があった。これが地味に面倒。手が濡れているときや、片手が塞がっているときに限ってイライラする。
新型TD023Dは、そのままビットをポンと押し込むだけでロックされるワンタッチ方式に変更された。これだけで毎回の作業がワンテンポ速くなる。引き抜くときはスリーブ操作が必要だけど、装着のたった数秒の積み重ねが1日でかなり効いてくる。
2. スリーブ形状がテーパーで掴みやすくなった
実は地味だけど大きな進化。スリーブの先端に向かって細くなるテーパー形状を採用したことで、指先へのフィット感が増している。
旧型のスリーブが手の中でツルッと滑るような感覚に悩まされていた人は、店頭で一度触ってみてほしい。3秒で違いがわかると思う。
3. グリップが握りやすくなった
「ペン型」という名前の通り、この工具は本来ペンを持つように使うべきもの。新型は全体的にグリップの形状が見直されて、長時間握っていても指が痛くなりにくくなった。電気工事士の配線作業なんかは本当に1日中握りっぱなしになるから、この差は最終的に「肩こり」や「疲労感」の違いになって現れる。
4. カラーが増えた。しかも限定色がある
これは見逃せない。従来のブルー、ブラック、オリーブに加えて、オーセンティックレッドとオーセンティックパープルという2色の限定カラーが追加された。ただし注意点があって、この限定色は「本体のみ」のTD023DZでは選べない。バッテリー2本・充電器・ケース付きのセット品を買う場合のみ選択できる仕様だ。
つまり、「どうせならパープル欲しい!」と思ったら、最初からセットで買う必要がある。このルールを知らずに本体だけ買おうとして、ガッカリする人が結構いるみたいだ。
5. ケースがアルミから樹脂(プラスチック)になった
これは「改悪では?」と話題になっているポイントだ。旧型の高級感あるアルミケースから、新型は軽量な樹脂ケースに変更されている。マキタとしては軽量化やコストコントロールの意図があるのだろうけど、所有感を重視するユーザーには不評のようだ。
TD023Dのスペックと価格をおさらい
- 最大締付トルク:25N·m
- 無負荷回転数:0~2,450min⁻¹
- 本体質量(バッテリ含む):0.57kg
- バッテリー:7.2Vリチウムイオン(BL0715)
価格は以下の通り(いずれも税抜)。
- 本体のみ(TD023DZ):15,200円前後
- バッテリー2本・充電器・ケース付きセット(TD023DSHXなど):24,600円前後
比較のために旧型のTD022Dも見ておくと、こちらの価格は当然こなれてきている。Amazonではセット品で20,000円を切ることもあり、性能がほぼ同じならコスパは断然こっちが上だ。
今あえて「旧型TD022D」を選ぶのはアリなのか?
ぶっちゃけ、僕は「全然アリ」だと思っている。
だって最大トルクも回転数も同じ。ワンタッチ装着や握りやすさにどうしても惹かれるなら新型だけど、ペンインパクトを週に数回しか使わないDIYユーザーなら、旧型で十分すぎる性能を持っている。
しかも旧型のカラー展開には存在した「ホワイト」が新型ではラインナップされていない。インテリアや好みの問題で「白がいい!」という人は、今のうちに旧型を押さえるのも賢い選択だと思う。
競合と比べるとどうなの?7.2Vという絶妙な立ち位置
マキタのペンインパクトを語るときに外せないのが、7.2Vという電圧だ。これは同社のペンドリルやコードレスクリーナー、さらにはスピーカー付きラジオなんかともバッテリーを共有できる。
HiKOKI(旧日立工機)からも「WH3DA」というペン型インパクトが出ているが、スイッチ方式やバッテリー規格が異なる。マキタは7.2Vに統一しているからこそ、他の7.2V機を持っていると「本体だけ買ってバッテリーをぐるぐる回す」という芸当ができる。このエコシステムはマキタならではの強みと言っていい。
SNSで見かける「これ新型なのに気づかれない問題」とは
現場で実際に使っている人たちの声を見ていると、面白い悩みがある。
「新型に買い替えたのに、誰にも気づかれない」
たしかに、見た目は旧型とほとんど変わらない。パッと見で区別がつくのはほんの一部だ。限定カラーのレッドやパープルなら「あ、新しくした?」となるかもしれないが、定番のブルーだと完全にスルーされる。自慢したい人にはちょっと寂しい話だが、逆に言えば「そっとしておいてほしい職人」にはちょうどいいのかもしれない。
結局、マキタ新型ペンインパクトは「誰が買うべきか」
最後にまとめておこう。
迷わず新型TD023Dを買うべき人は、
- 毎日長時間使うプロ(ワンタッチ装着と疲労軽減の恩恵が大きい)
- 限定カラーのレッドやパープルがどうしても欲しい人
- アルミケースより軽量樹脂ケースのほうが持ち運びに便利な人
旧型TD022Dで十分な人は、
- 週末DIYが中心で、極端に使用時間が長くない人
- とにかくコストを抑えたい人
- 白いペンインパクトが欲しい人
値段が落ち着いている今だからこそ、旧型のコスパは正直バカにできない。一方で「毎日握る道具だからこそ、少しの快適さに金を払う」という考え方も大いにアリだろう。
どちらにせよ、7.2Vの世界に入ってしまえば、次はペンドリルが欲しくなり、その次はクリーナーが欲しくなる。それがマキタの巧妙な設計でもあるんだけど、それだけ道具としての完成度が高いという証拠でもある。
まずは実物を触ってみてほしい。できれば新旧両方を。きっと、あなたに合った一本が見つかるはずだ。

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